Albergueには運営において以下の種別があります。
① Municipal:町、村等の公共団体が運営している。
② Asociación:各地域(又は国)の友の会(Asociacion Amigos de Camino de Santiago)
の運営による。
③ Parroquia:教会(修道院)の運営による。
④ Privard:私営(個人の経営による)
北の道にはMunicipalのAlbergueがほとんどでAsciaciónやPrivardのAlbergueもありますが数
は少ない状況です。Municipalは設備の良い所もありますが、ほとんどは無人で受付時間になって
Hospitaleroが来ても料金を徴収すると帰ってしまうので、事務的な雰囲気でHospitaleroとの
交流が少ない欠点があります。
今回、泊まったALbergueで印象に残ったAlbergueについて以下に記載しますので行程中に是非
利用される事をお勧めします。
なお、宿泊・食事が献金(Donativo)としている所がありますが、運営に15ユーロ/人はかかる
との話もあり、その程度の献金はすべきと思います。
このAlbergueはエルネスト神父(Padre Ernesto Bustio)が設立したもので、現在はその意思
を引き継ぐボランティアグループ(Asociación)が運営を行っているが、Donativo(献金)に
よって食事も提供される。Albergueの建物や敷地も広く設備も良い。
(3段ベットであったのは、多少驚いた)
夜8時に巡礼者全員でミーティングがあり、Hospitaleroからエルネスト神父の業績や運営の趣旨
等を聞いて全員で食事となります。
Albergue の外観 | Albergue の内部 |
看板 | 受付のHospitalero |
Santanderから約10kmでFeveの電車で6駅目のBoo de Piélagos駅の傍にある、一見普通の
民家のような建物でAlbergueらしくない。
女主人のPiedadさんがHospitarelaとして面倒を見てくれるが、大変親切で家庭的な対応が
嬉しい。部屋は6人部屋と4人部屋で室内は大変清潔で居心地が良い。
食事もお願いすれば家庭的なメニューを提供してくれる。
Boo de Piélagosから次の駅のEsatación de Mogro間に川が流れており巡礼路は約6km程度
迂回するので、翌朝はFeveに一駅だけ乗りMogroの駅前からスタートすればSantanilla del
Marまで楽に行くことが出来る。
Albergue Piedad | 一緒に泊まった仲間と |
3.4 Albergue Llambres
場所: La Revilla (Cantabria)
AlbergueのWEBページ:Albergue Llambres
FaceBook:Albergue Llambres
ComillaからSan Vincente de la Barqueraへの道路(CA-135)沿いにある。巡礼路は途中から
El Tejoへ回るが、そのまま道路を歩きLa Revillaの手前の丘の上にAlbergueが見える。
私はComillaへ早めに着いたのでEl TejoのPenciónへ泊まろうと思ったが、満員であったのでここ
まで歩いた。
巡礼路から離れているので、巡礼者よりもオーナーの趣味であるサーフィン仲間の方が多いようだ。
かつて両親が農家であった建物を息子のオーナーがAlbergueに改装してオープンしたとの事で、
昔の家具なども残っていて素晴らしい雰囲気である。受付・食堂から眼下に見える海の眺めも素晴
らしい。オーナーは若いご夫婦で親切に対応してくれる。
私が泊まった時には1人であったので、食事時など色々な話をして楽しかった。
San Vincente de la Barqueraまで30分程度で巡礼路に戻る事が出来る。
もっと、巡礼者が泊まっても良いと思うし、オーナーも是非日本の巡礼者に紹介して欲しいとの事
であった。 (EROSKI CONSUMERに紹介されていないのが残念である。)
Albergue Llambresからの眺め | Albergueのレストラン |
3.5 Albergue Aves de Paso
スペインにはCaminoの維持と巡礼者への奉仕に尽くしている人がいるが、ここのHospitaleroの
Javierさんは典型的な方である。
自費でこのAlbergueを建設(民家を購入して改装したとの事)して運営しているが、現在は何処の
補助もない状況で献金(Donativo)で食事も提供している。何故他のPrivardの様に営業的に運営
しないのですかと聞いたところ、"それが私の精神(espíritu)だ"と言っていた。
AlbergueはPenduelesの村にあり、収容人数は20名で小さいが建物は新しく清潔な所であり食事
も、巡礼者が全員で食べることが出来て家庭的である。
2013年2月にオープンしたとの事で徒歩では私が日本人の巡礼者で最初になった。
(5月に自転車で1名の日本人が泊まった事が日誌に記載されていた。)
今後の運営も大変と思うが、是非応援をしたい。
(ちなみに、巡礼後にHospitaleroとして手伝おうかと言うと、Hospitaleraなら欲しいと言われた。)
Albergue Aves de Paso | Hospitalero の Javierさん |
3.6 Albergue de Pergrinos de Miratz
このAlbergueは、イギリスの友の会(Confraternity of Saint James)が運営している。
スペイン国外の友の会が運営しているのは現在2か国のみと聞いている。
北の道の100km圏内でBeamondeから次の大きな町であるSobrado dos Monxesまでの41Km
間にMunicipalのAlbergueが無いため貴重な位置にあるAlbergueと言えます。
以前から、外国の友の会がどの様な運営をしているか興味があったので是非泊まりたいAlbergue
であったので、Beamondeを早めに出発して12時頃に到着し受付の4時までドアの外で巡礼仲間
とザックを並べて待った。
収容は28名で満員になると断られるが、近くには宿泊施設が無いので早めに到着する必要がある。
食事は提供がなく、近くにレストランは無いのでBar・Tiendaで食料品を購入して持参し、自炊
とする必要がある。(調理用具は用意されている。)
Hospitaleroはイギリス人で全て対応は英語だが、皆さん大変親切であった。
Albergue Miratz | 一緒に泊まった仲間と食事 |
3.7 Albergue Bodenaya
Albergue BodenayaはSalasから約2時間程度の山道を登った所で、バルや商店はエスピーナ
(El Espina)まで行かなければならず静かな農村の一角にあります。
このAlbergueもCamino del Costaのペンヅエーレス(Pendueles)のAlbergue Aves de Paso
と同様にオーナーのHospitareloのAntonioさんが自費で建設したもので、料金もDonativoで運営を
しています。
AntonioさんにAlbergue Aves de Pasoの話をしたところ、HospitareloのJavierさんとは友人との
事でしたが、こちらの方が早く開設された様です。
食事も巡礼者全員一緒で朝起きる時間も皆で相談して決める事になっています。
営業的なPrivardのAlbergueが増える中で貴重な存在のAlbergueと言えます。
Albergue Bodenaya | Hospitalero の Antonioさん |
Camino del Norte(北の道)は海岸の沿岸部に沿った巡礼路であり、多くの箇所で鉄道が並行して
通っています。この為、日程に制約がありある区間をスキップする場合や悪天候、体調不良の際などに
利用が可能です。
この区間はスペインの大都市間を運行している鉄道は、以前に私鉄であった区間を1972年に国営化した
Feve(FErrocarriles de Vía Estrecha:スペイン狭軌鉄道会社)です。
大都市(Bilbao,Santander,Oviedo等)近郊区間は通勤用に利用されていますが、他の区間では運行
本数が少ないのでご注意ください。
(なお、San Sebastian - Zarrutz - Bilbao間は、Eskotren;バスク鉄道が運行されています。)
Feveの運行区間については下記を参照下さい。
「Feve 運行路線図」
Feveの運行時刻はスペイン国鉄(Renfe Feve)の下記サイトで調べることが出来ます。
「Horarios Renfe Feve」
一例としてLlanes - Ribadesella間の時刻を見ると下図の様に調べることが出来ます。
以上